うつむいた頭に、ポンと温かいものが載せられた。
文徳先輩の手のひらだ。
「ありがとう。ひねくれ者の弟のことを好きになってくれて」
涙が出た。さっきも泣いたのに。
「心が、苦しいです。こんなに苦しいのは、初めてで……わ、わたし弱くて、助けられてばっかりで……でもっ、煥先輩は守ってくれて、それが当たり前、みたいに……」
わたしは、わたしを信用できない。
臆病で卑怯だ。
思い込みが激しくて、何度も煥先輩を傷付けて怒らせた。
なのに、煥先輩はわたしを信用してくれる。
その温かさと優しさと強さが、胸に痛い。
「わたしは、想ってもらう価値もない。でも、わかってるけど……わたしだけを、想ってほしい。煥先輩のことを考えたら、頭がぐちゃぐちゃになる。つらいです……っ」



