「外から見てると、不思議だよ。いつの間にか、鈴蘭さんと煥の距離が近くなってて、煥の顔つきが急に変わった。今回の煥の変化は、危うい印象だけどね」 「危ういって?」 「心ここにあらず、というか。一度死ぬ体験がショックだったせいかな? おれにもよくわからないんだけど」 文徳先輩に勧められて、クッキーを手に取って口に運ぶ。 甘い味が舌の上でとろける。 「煥先輩やわたしの様子、違和感があるんですね」 「事情が事情だろ? 外から見てわかるほどの心境の変化があるのも当然だと思う」