勧められるまま、クッキーを一ついただいた。
お昼、食べてなかったんだっけ。
クッキーの甘さが体に優しい。
温かい紅茶をのどに流し込んでから、のどが渇いていたことに気が付いた。
文徳先輩も椅子に腰掛けた。
「進学科の三年ってね、自習が多いんだ。授業は全部、志望する大学の試験内容に合わせた選択式で、授業が入ってないコマは自習の時間になる。
おれは経済学部を狙ってる文系だから、理系の難関校ほどのコマ数は必要なくてさ」
「今の時間も自習なんですか?」
「そういうこと。だから、おれがここにいることは気にしないでいいよ」



