海牙さんが目を閉じる。
言葉を探しているように見えた。
「何が言いたいかというと、ぼくは、未処理の情報がある状態に弱いんです。つまり、まさに今の状態ですよ。玄獣珠がツルギになって以来の状態。
じっとしていられないんです。おかげで、行動が先走ってしまいました。みんなに迷惑をかけましたね。ごめんなさい」
人と話をするときには目を見て話せ、目をそらすのは不誠実だ、小学生のころに教わった。
でも、目を閉じた海牙さんは誠実だ。
誰よりも素早い情報処理能力を自分の内側だけに向けて、視界に入るどんな数値にも左右されない環境にあるのだから。
「海牙さんに、一つ訊いてもいいですか?」
「何でしょう?」



