「では、答えを提示しよう。宝珠に願いを掛けて未来を創り変えることができるか。その命題を可能とする要件は二つだ。
宝珠のランクがそれ相応であること。それ相応の代償を差し出すこと。
可能なのだよ。だから今こうして、我々は病んだ一枝の上に存在している」
海牙さんが、波打つ髪を掻き上げた。
「例えば、四獣珠のランクなら可能なんですね? いくつもの命を代償にすれば、未来を変えられる。
ぼくたちが予知夢のように見た未来のあの場面こそが、宝珠に願いを掛けたシーンなんですね?」
平井さんの手のひらの上で、白いツツジのつぼみが、はらりと花開いた。
平井さんはツツジを胸に差した。



