「おっや~、こんなとこで会うとは奇遇だね。お二人さんはデート?」
「護衛だ。隣町の族に目を付けられてる」
「あー、うん、知ってるよ。緋炎だっけ? 海ちゃんも迷惑してるって言ってたね。ほら、大都高校はお坊ちゃん進学校だから、いいカモにされるらしくて。
当然、海ちゃんは返り討ちにしてるけどね」
海牙さんの名前を出されると、背筋が寒くなる。
あの人は怖い。
「返り討ちか。あの強さなら、そうだろうな。海牙もこのへんにいるのか?」
「たぶんいるよ~。嫦娥公園で話すことにしてるからね。きみらも一緒に来てよ」
昨日の夜、平井さんが予言した。
わたしたちは嫦娥公園で話をすることになる。
それが今なのかもしれない。
「行かなければいけないんですか? わたしは、考えがまとまりません。混乱していて、ちゃんと話せないです」



