小夜子の家は嫦娥《じょうが》公園のそばらしい。
玉宮駅の北口広場で、小夜子と別れた。
「今日は本当に、ありがとうございました! 練習を見学させていただいて、ここまで送っていただいて、もう、感無量です!
次のライヴも絶対に聴きに行きますね! お疲れさまでした!」
小夜子はピョンと頭を下げて、わたしにチョコンと手を振って、煥先輩に微笑みかけて、嫦娥公園のほうへ帰っていった。
雄先輩が、煥先輩に訊いた。
「あの子と付き合うの? すごい勢いで惚れられてるじゃん」
煥先輩は眉間にしわを寄せた。
「興味ねぇよ」



