PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―



「排除って……そのために、四獣珠が、ツルギに……」



禁忌を犯した誰かを刺す。それが、正しい役割。


だとしたら、わたしは、関係のない人を刺してしまった。


ただ自分のためだけに。


路地で襲われそうになった。


あのときは仕方なかったかもしれない。


青獣珠の声も聞こえた。致し方ないって。



でも、亜美先輩のときは。



煥先輩の視線が痛い。


気付いたら、わたしは口走っていた。



「ち、違います、わたしは必死で……だって、そうすることが正しいと、勘違いしてて……」



なんてずるいんだろう、わたし。