わたしは顔を上げた。
「役割って、何なんですか?」
長江先輩と海牙さんが目配せをする。
長江先輩がうなずいて、口を開いた。
「禁忌を犯した預かり手を排除すること」
「禁忌?」
「預かり手は、宝珠を守るためにチカラを持つ。守って預かるだけが、基本的な役割じゃん? だからね、使っちゃいけないんだよね。
自分が預かってる宝珠に願いを掛けちゃいけないの。それやった時点でアウト。ほかの預かり手が責任持って、違反者を排除する」
ポーチの中で、青獣珠がドクリと脈打った。
――正しい言葉に、ようやく巡り会えた――



