「信じられません。わたしだったら、あんな密着するなんて……」
「恥ずかしくてできない? でも、やってみたくない? 想像してみてよ。おれが相手じゃなくてもいいよ。
相手は、例えば文徳とかね。邪魔者がいない屋上で、優しく語りかけてもらったら、心も体も開いちゃわない?」
長江先輩の語り口には、ついつい引き込まれてしまう。
チカラの影響を受けなくても、危険だ。
長江先輩の口車に乗せられて、つい想像してしまう。
二人きりの屋上。
誰にも邪魔されない。
憧れの先輩はわたしを拒絶しない。
もしそんな夢が叶うなら。
わたしはかぶりを振った。



