長江先輩は、一人じゃなかった。
五人の女子に囲まれている。
女子はみんな学年も雰囲気もバラバラで、でも、やっていることは似通っていた。
長江先輩に抱きついたり、ひざ枕してもらっていたり、肩もみしてあげたり。とにかく長江先輩にくっついている。
長江先輩は、へらへら笑った。
【屋上プチハーレムへようこそ~。鈴蘭ちゃんもこっち加わってよ】
へらへら笑いの中で、目の色だけは笑っていない。
朱く鋭く、光が揺らぐ。
チカラを使っているんだと、なんとなく感じた。
「マインドコントロールでしたっけ? 号令《コマンド》? その人たちに何をしたんですか?」
長江先輩が目を閉じた。
再び目を開いたとき、朱い光は引いていた。



