亜美先輩が体勢を沈める。
「その馬鹿笑い、命取りだよ。文徳たちに聞こえてんじゃない?」
剣道の構えを取ったのは一瞬だった。
すかさず、亜美先輩は地面を蹴って飛び出す。
剃り込みが鉄の棒を振りかぶる。
警棒の切っ先がその肘を打つ。
鉄の棒が落ちる。
亜美先輩の長い脚が、剃り込みを蹴り飛ばす。
赤いロングヘアが真横から亜美先輩に打ちかかる。
亜美先輩はかわす。
赤いロングヘアのがら空きの背中に、警棒の一打。
倒れた赤いロングヘアの腰を、亜美先輩は踏み付ける。
「口ほどにもない」
亜美先輩はつぶやいて、二人の両肘を、順に警棒で打ち据えた。
絶叫しながらのたうつ二人は、あごを蹴られて沈黙した。



