握ったツルギの柄がトクンと鼓動した。
声のような波のようなものが、わたしの頭に流れ込んでくる。
――因果の天秤に、均衡を。役割を果たせ、預かり手よ――
「役割? わたしが何かをしなければならないの? そのために青獣珠が姿を変えたの? というか、あなた、しゃべるの?」
うなずくように、青獣珠がチカリと光った。
リアクションはそれだけで、少し待ってみたけれど、しんとしている。
「ねえ、あの、どういうこと? とりあえず、持ち歩けばいい? でも、この状態で? 持ちにくいんだけどな。ペンダントに戻ってくれない?」
青獣珠は反応しない。
人格とはいえないまでも、意志を持っているくせに。
仕方ないな。
ポーチに入れて持ち歩こう。



