「助けてやろうか。」

「......え?」

この人は何言ってるんだろう。

「だから助けてやろうかって聞いてんの。」

そんな見ず知らずの人に
助けてなんて言える訳がない。

「私にはそんな優しくしてもらう資格なんて.....」

するといきなり声を上げて
少し怒ったように聞いてきた。

「助けて欲しいかの二択だよ!
資格もくそもねぇよ!」

っ....!
この人なら大丈夫かも知れない...
この人の心はきっと暖かいんだ...
涙が込み上げてきた。でも泣いたらだめだ。

「.....助けて、くだ、さい」

するとフッと笑顔になりこんなこと言った。

「良し。取りあえずさみーから家かえんぞ。」

えっ?
私には帰る家なんてないのに一体どこに...

「助けてほしーんだろ。
んじゃ俺のとこで手伝え。」

手伝えって何を?

ピピッピピッ

どこかで時計の音が聞こえた。
今は多分12時ぴったしだ。
聖なる夜にサンタからすてきなプレゼントを
もらってしまった。