キミが幸せに。


≪ピーピーピー―――――ッ!!≫


試合終了のホイッスルが鳴る。


「やったぁぁぁぁーーー!!勝った勝った!!」


「すごい!!やったね!!」


奈津美と抱き合って喜びあう。


しばらくすると、湊太達が観客席の前にやってきた。


「ありがとうございました!!」


頭を下げる湊太。顔を上げると、あたしを見つめてニッと笑った。


距離があり、言葉を交わすことはできない。


だけど、湊太の気持ちが伝わった気がした。


大好きだよ、湊太。本当にお疲れ様。


そんな想いをこめて湊太を見つめる。


湊太の幸せを願っていたあたし。


湊太もあたしの幸せを願ってくれていた。


だったらさ、一緒に幸せになろうよ。


二人の方がずっといいよ。


―――キミが幸せになれますように。


目には見えなかった。だけど、二人のそんな気持ちがシンクロしたような気がして、心の中がじんわりと温かくなった。



【END】