キミが幸せに。


「あれっ?あの二人って梨子を取り合ってなかったっけ!?いつの間に仲良くなったわけ?」


「あとで全部話すね」


びっくりして目を丸くする奈津美の隣であたしはクスッと笑った。


再び試合が再開される。


コートを駆ける湊太にあたしは必死に声援を送る。


「湊太、頑張ってーー!!」


そう叫んだ瞬間、湊太がDFを交わしフリーになった。


湊太の動きがスローモーションのようになる。


頑張って!!


心の中で叫んだ瞬間、湊太の蹴ったボールがゴールネットを揺らした。


「やった……。やったーーーー!!やったよ、湊太~~~!!」


周りから割れんばかりの大歓声が沸き起こる。


チームメイトが湊太の周りに集まる。


よかったね、湊太。すごい、すごいよ!!


興奮気味のあたしが飛び跳ねて喜んでいると、湊太があたしに気付いた。


目が合った瞬間、湊太がそっとミサンガに口づけた。


そして、あたしを指差してニコッと笑った。


「キャー―――――!!!」


その瞬間、観客席が先ほどよりも大きな歓声に包まれた。


湊太、カッコよすぎるって。


ニコッと微笑み返して手を振ると、試合再開のホイッスルが鳴った。


あたし……付き合ってからも何度湊太にトキめかされたか分かんないよ。


湊太の気持ちが伝わって目頭が熱くなる。


頑張れ、湊太。頑張れ。


ギュッと両手を握りしめて、あたしは湊太の勝利を祈り続けた。


あたしはずっとこうやって湊太のことを応援するよ。


湊太の幸せを願うんだ。