キミが幸せに。


「湊太……?」


シュウの背後から現れた湊太はそっとあたしの隣に立ち、シュウと向かい合った。


「悪いけど、シュウが梨子の元カレだろうが何だろうが、梨子は絶対譲らないから」


シュウは悔しそうに唇を噛む。


「それから、コーチに俺が女に気を取られて練習をサボってるとかなんとか色々告げ口してたのシュウだろ?」


「……な、何でそれを……」


驚いて目を見開くシュウに湊太が呆れたように言う。


「バレバレだって。俺と梨子が付き合った日からだし。でも今回のことで、シュウが中学の時いい加減な気持ちで梨子と付き合ってたわけじゃないって分かってよかったけど」


「お前、何言ってんだ!?梨子がお前を選んだからって余裕ぶってんじゃねぇよ!?」


怒りに顔を真っ赤に染めるシュウ。


「湊太……」


不安になって湊太に視線を移す。


「余裕ぶってなんてない。今でもシュウに梨子を取られたらどうしようってすげぇ考えるし。でも、俺は梨子が好きだから。この気持ちはシュウにも他の奴らにも絶対に負けないって自信を持って言える」


湊太はそう言うと、ニッと笑った。