キミが幸せに。


クラス対抗の練習試合が再開される。


湊太は試合が始まると、さっきとは一転して真剣そうな表情を浮かべてボールを追いかけた。


サッカー部の時期キャプテンと期待されるだけの技術を湊太は持っていた。


小学生の時から地区の選抜ユースに選ばれて活躍していたという噂も聞いたことがある。


「サッカー好きなんだなぁ……」


ポツリと呟く声が、周りの女子の悲鳴にも似た歓声にかき消される。


「シュウくーーーーん、頑張ってーーーー!!」


湊太ファンとシュウファンの声が重なり合う。


そういえばシュウも……サッカーが好きだった。


中学の時からサッカー部に入り、先輩を押しのけてレギュラーを獲得するほどの実力があった。


コート上では敵同士の湊太とシュウがボールを奪い合う。


あたしはぼんやりと湊太を見つめた。


『好き』って言ってくれたあの言葉は……本気なのかな?


それとも、また……騙されているだけ?