『お前さ、マドンナの事好きなの?』


帰り道、北野が俺に質問する。


『・・・・好き、なんだろーな。気づいたら目で追ってるし、アイツ以外話したいと思わねー』



今も頭の中はアイツの事で一杯。



『俺、お前がサッカー以外に夢中になるもの見つけるなんて想像つかないや』


『自分でもそー思う(笑)』


『最初はさ、あんなタイプなかなかいないだろ?だから興味本位で挨拶してるんだと思ってた。』


『・・・・・』


『したら、お前さ、無視されても毎日毎日朝練終わったら教室直行してさっ』


『・・・・もう、いいっ!』


『ははっ!何照れてんの?俺めっちゃ嬉しーんだけど』



『・・・・なんで』


『サッカーと勉強はお前に負けるけど・・・・恋愛は俺のが先輩っ!』



『・・・ざけんな・・』


北野のケツをカバンで叩いて俺は先に駅に向かう。