今のキミが好き ~硬派な彼とあまのじゃくな彼女~


『彩・・大丈夫?』


『・・・・・』


机に突っ伏して動かない私の右横に美穂がいる。

そして左横には山本が。

普段つるまない山本が私の近くにいるって事は、美穂が助けを求めたんだ。



『彩、今日も物理あるから。お願いね』



山本はそれだけ言うと自席に戻っていった。


美穂は横でオロオロしてる。



『・・・昨日の放課後、入江クンに言ったよ?もう挨拶も、送るのもやめてって』


『・・・ありがと・・・』


『でも、何で本人が言わないんだ!って。怒られちゃった』


『・・・・嫌な思いさせて、ごめんね・・・』


突っ伏したまま返事をする。


本当はきちんと顔を見て言わないといけないのはわかってる。


でも今、顔を上げてしまったら・・・


私はもう涙を止めることが出来なくなる・・・



『ううん、いいよ。大丈夫。でも・・・彩の中学の話、しちゃった・・・・・ごめんっっ』



「・・・・そっか、それであの事・・・」



『・・・何?何か言われた?』



キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン


本鈴のチャイムの音に私の声はかき消されて。

美穂も自席に戻っていった。