『ってめ、待ってろって言っただろーが』
『・・・・・』
島田にゆっくり近づく
島田は、隣のチャリとハンドルが交差してしまっている自分のチャリを懸命に動かそうとしている。
『俺がやる。貸して』
『・・・・』
島田は俺にチャリを譲ると一歩後ろに下がった。
やっぱり足、引きずってる
『お前まだ、足引きずってるじゃねーか・・・昨日冷やしたか?』
『・・・・・』
『お前さ、部活も大事だけど、まず自分の怪我治せ』
『・・・・・』
『さっ、帰ろーぜっ!』
そう言って俺は島田のチャリにまたがって、後ろの荷台をポンポンと叩く。もちろん乗れと言う合図。
一瞬島田は固まって
『・・・・ありがと』
小さな声でそう言った。

