しばらくすると島田がやってきた。


いつものように



『よっ!』



声をかける。


これまでは俺の方をほぼ見なかったのに、最近はチラッと俺を見るんだ。



・・・まだ無視だけど。



でも今日は・・・



『そろそろちゃんとこっち見ねー?』


いつかの玉砕男みたく撃沈されるかも・・・・




『・・・・興味、ないから・・・』



『え・・・・・え、なっ、な・・やべっ』



『おおーっっ、やったな入江!お前初めてじゃね?島田さんに返事してもらうの』



バチンっ!



窓から俺の頭をハタく北野。



『ぃってー。お前シバく』





俺は教室に入る。


・・・・初めてだ


島田が教室に入る前に俺が教室に入るのは。


ぜってー見せれねー。




『きゃあ~入江くん~っ、顔、あっか~いっ!』



北野が俺を茶化してくる



『てめ、待て!殴るって言っただろーが!』



照れ隠しに北野を追いかける。



これで、顔が赤いのは少しごまかせたか?