中3の夏。


私には彼がいた・・・・・



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『彩、ごめんっ、明日用事が入った!桐島がさ、なんか相談あるって。結構深刻そうなんだ。悪い!』



日曜日のデート、久しぶりだからスゴく楽しみにしてたのに。



突然のキャンセル



『わかった。桐島くんの相談、大したことなければいいね。じゃあまた今度ね』



彼、立花君の親友の一大事らしいから仕方ない・・・。


静かに電話を切る。


そっかぁ、明日も予定無くなっちゃった。


最近ずっと立花君は忙しいみたい。


なかなか予定が合わなくてお休みの日にゆっくり会えないな・・・


百合誘って久々買い物でも行こうかな?


最近はずっと百合と遊んでなかったし。いい機会だな。


『もしもし、百合?予定がなかったら明日買い物行かない?』


『あ、彩?ごめ~ん。明日ちょっと予定入ってる。また行こ』


『私こそ急でごめんね。また行こうね』



百合にもフラれちゃった・・・。ま、急だし仕方ないよね。





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私には立花くんという名の彼がいた。


初めての彼氏で初恋。

彼の事が本当に好きだった。


立花君に予定があると言われ、デート出来なかった日曜日、予定が空いたから親友の百合を買い物に行こうと誘った。


でも百合にも予定があると断られ、1人で買い物に出かけた。