今のキミが好き ~硬派な彼とあまのじゃくな彼女~


部活が終わって、美穂を駅まで送って行く。


坂本美穂はバレー部所属。


高校に入学して同じクラスになり、出席番号が1つ前という事もあってか一番先に私に話しかけてくれた友達。



『聞いたよ?あの硬派な入江クンに自己紹介させた上に、恥かかせたんだって?私も見たかった~』



美穂が驚きの眼差しで私を見る。


駅までの銀杏並木がそろそろ色付き始め、秋が本格的に近づいている。


空気が夏よりも少し澄んできた気がする。



『恥をかかせた訳じゃないよ。だってジャージ着て、テニスコート付近にいたらそう思わない?』



『もう、そんな冗談いいから!サッカー部ってメモ渡したじゃん!で?なんて?「入江です」って?』



『そりゃ「田中です」とは言わないでしょ。入江なんだから』



『ほんと、彩のそういうとこやだ』