『・・・・・何それ』
『・・・・何って・・』
明らかに動揺した彼。
視線が泳ぎだした。
『・・・昨日、私のこと無視したのに。朝も・・・・』
『朝?』
『・・・・昨日の朝、「よっ!」って言わなかった・・・』
私、何言ってるんだろ・・・恥ずかしくなってきて視線を足元に落とす
『ははっ!そりゃ言えねーわ。俺、昨日遅刻したし』
『・・・・え?』
『俺、昨日初めて遅刻した。誰かさんのせーで』
『・・・・・誰か、さん?』
彼の黒い瞳が再び私を捉える。
『そ、誰かさん。・・・って、お前』
『何で、私が遅刻の原因・・・?』
わからない。
『お前、一昨日の帰り俺に言ったよな?』
なんか、言った。
『「言わなきゃわかんない?」って』
やっぱりそれ・・・・
『わかんねーから一晩中考えた。だから遅刻。だからそれは、お前のせい』
バツが悪くて顔を上げられないから掴まれたままの手を見る。
男の子の手。大きくて、力強くて。
『で?もう一個の無視とかなんとかは?』
『昨日の昼休みに、廊下ですれ違ったのに、無視した・・・・』
『・・///・・・それは・・ハズくて声かけれなかった、だけ・・』
また彼の視線が泳ぎ出す(笑)
『恥ずかしくて?何で?』
ちょっとだけ、大きく出てみよう。
いつもいつも彼は強引だから。たまには私が上手になって。

