今のキミが好き ~硬派な彼とあまのじゃくな彼女~

『・・・・ふ~ん(笑)それは恋だよ!ね、山本?』



久しぶりに3人で食堂でランチを食べて、今はデザートのマンゴープリンを食べている。



『・・・何を今更・・』



呆れた顔でボソッと呟く山本。



『・・・・コイ・・・』



思わず、呟く。
この2年と数ヶ月。私とは無縁のことば。



『・・・そりゃそうでしょ。っていうかね、彩と入江が付き合ってないのが不思議なくらい』



『・・・・どして?』



私と山本の会話には入らず美穂はグラウンドを見つめてる。

男子がサッカーをしてるんだ・・・。

あ、入江クン、いる。

ふふっ、相変わらずうまいな。

北野君なんてあっという間にスルーされてる。


1人で何人もかわしたかと思うと、奪いに来た友達をあざ笑うかのような華麗なボール捌きでキープし続けてる。



『・・・彩、入江今どこにいる?』



ふと山本の声がして、グラウンドを見つめたまま答える。



『・・・うん?あそこにいる。ほら、今ボールキープしてるでしょ?あ、ほら今蹴って・・・・』



ふふっと笑い声が聞こえて、グラウンドに向けていた顔を山本に向けると・・・・



『彩、スゴいよ。私には入江がどこにいるかなんて全くわからない(笑)』



え?わからない?もう一度グラウンドに目を向ける。

やっぱりすぐにわかる。



『・・???』



『ふふっ、じゃあ入江以外を見て?』



何を言うんだろ、山本は・・・

もう一度グラウンドに視線を向けて・・・



『え・・・・』



『恋の意味、わかった?』



『・・・・・・』



何も返事が出来なかった。

入江クン以外を見てと言われて、もう一度見たグラウンドには沢山の生徒。


しかもみんな制服で。


入り乱れてサッカーやミニバスをしてる。

とても人1人を探せる人数じゃ、ない・・・



『そういう事だよ。彩。ちなみに美穂、北野どこにいるかわかる?』



突然美穂に同じ事を投げかける山本。



『・・・うーん、多分あれ、あそこにいると思うんだけど・・・』



グラウンドを見つめたまま山本に返事する美穂の答えを聞いてから、山本は私の顔を見て



『・・・ね?彩はスゴいよ』



って笑った。