今日から期末テスト前で、部活は中止。
美穂を駅まで送りながら帰るのは少しの時間だけど楽しいから今日も誘った。
『ちょっと待っててね』
小走りで自転車まで走り鍵を開ける。
『お待たせっ、さっ行こっか』
そう言って振り返るとそこには彼。
『・・・・?あれ?美穂は・・』
『譲ってもらった』
ニコッと笑う
『な、なんでっ』
私は少し不機嫌になる。
『俺もお前と一緒に帰りてーから。でも3人とかめんどくせーし』
『・・・・』
『坂本は北野に任せた。アイツも俺いないと1人だから』
話しながら私に自転車を貸せと手を伸ばす。
でも、ま、美穂が北野君と帰れるなら、いっか(笑)
自転車を押してくれる彼に並んで歩く。
っていうか、どうして乗らないんだろ?
わかんないけど、ま、いいや。
今頃美穂はガチガチに固まっているに違いない!
・・ふふっ、想像すると笑みがこぼれる。
『・・・・・』
私が1人で笑っていると彼の視線を感じて。
『・・・どうしたの?』
聞いてみる。
『・・・・』
『私、何か言った?』
聞くと彼は私を見据えて
『・・・お前、かわ・・・・やっぱいい・・・』
顔を赤くしてそう言った・・・・
『オマエカワ?何それ』
『・・うっ・・・もういい・・』