パチっと目が覚めた。
もう、朝?

周りを見渡すと千を含め、皆眠りについている。
(何か…出来ることは…。)
そう思い仕事着に着替える。
部屋の時計を見ると【04:12】。

少し早い気もしたけど、なんとなく、外に出てみることにした。

湯屋の前の真っ赤な橋を渡ると、ふいに後ろから肩を叩かれた。
振り向くと、
「ハク…様?」
私を見て微笑んでいた。

「姫、少し私と話をしないか?」

゚・*:.。❁

「話…とは?」
首を傾げて尋ねるとハク様は笑って、
「いや、姫と話がしたかった。」
と言った。
それにつられて私もクスっと笑ってしまう。
「私でよければいつでもお話し相手になりますよ。」
そう言いハク様に微笑みかけた。

゚・*:.。❁

「姫は、美しいね。恐ろしい程に。」
ハク様に言われた。
貴方に言われたくないよ…。

「そんなことありませんよ。ハク様こそ美しいお方で…。」

ふわっと、いい香りがした。

「…え?」

ハク、様に、抱き締められてる?

「は、ハク様!?」

慌てて離れようとするが、ハク様の腕に力がこもっていてなかなか離れることが出来ない。
「はっ、離してください!千尋…千に誤解されてもいいんですかー!?」
そう。ハク様と千尋は両想いの
「どうして千尋が出てくるんだ?」
は、ず…?