幸せになるための方法

頭の中で、危険信号が鳴ってる。

『声をかけなきゃ。声をかけなきゃ。』

と思えば思うほど、声にならなかった。


けれども、体は勝手に彼らのことを

追っていた。


少し歩き、繁華街になると

二人は寄り添うように歩く。

彼女の甘えた声が耳に微かに届く。

飲み屋の前に二人が並ぶと、

人目をはばからず、どちらともなく

唇を合せていた。