わたしは外科は専門ではないから、
あまりにも血が止まらなかったら病院に連れて行った方がいい気がする。



それに……




「沙衣ちゃん、貧血もちだよね?」




「あ、はい…」




そう言う顔も青白く感じるのは、
わたしの気のせいだろうか。


時間を見ながら止血し続けると、
少しずつ血が止まってきた。



けど、ぱっくりと開いた傷はやはり縫った方が良いと思う。


………貧血の方も気になるし。




「ねえ沙衣ちゃん」




「…はい」




「病院行こっか……わたしも一緒に行くから」




病院には大地も真鍋先生もいる。

沙衣ちゃんの担当医は大地だ。