「あ、もしもし優苗?」 愛永を抱いたまま優苗に連絡を取ると、 ちょうど帰ろうとしていたところだったらしい。 ひとまず愛永の発熱を知らせる。 「うん、ちょっと熱が高いから。今から連れていこうかと思うんだけど……うん、居たらお願いしてもらっていい?」 このくらいの年の赤ん坊は怖いから、と見てくれない夜間の先生もいたりする。 小児科の先生がいたらお願いしておいて欲しい、と頼んで電話をきった。