当時は地味で目立たない人物だったようだが十年ほどで軍を辞め、そのあと行方が知れなくなった。

 よもや、爆弾魔になって戻ってくるとは誰が想像しただろうか。

「名のあるブラスト・マニアと知り合えたのは好都合だ」

 ベリルは、改めて挨拶代わりの言葉を投げた。

 あの出会いのあと、ベリルは泉の事を詳細に調べ上げた。

 何かの時にはこちらからコンタクトを取るつもりではいたらしい。

 爆発物に関してそれに特化、精通している人物が知り合いに多くいる方が有利なのは確実で、泉は巻き込まれた形にはなれども件に関わっているという事でも心強い。

「あんたも結構な有名人だな」

 コニーの店で情報を得たあと、泉もベリルについて調べてみた。

 かなりの戦闘能力を有し、色んな意味で狙われてもいるし危険人物でもあるようだ。