桜下に見、往々にして炎舞

「何か解ったら知らせてくれ」

 泉の肩を叩き、用事は済んだから帰っていいぞと暗に示す。

 気持ちよく寝ていたところをたたき起こされ、確認するためだけに呼ばれた方としては納得がいかない。

 とはいえ、相手は警察なだけに文句も言えないと不満げにカフェをあとにする。

 今回は見回しても怪しそうな奴はさすがにいない。

 現場から離れるとバックポケットからスマートフォンを取り出し、ドルフにつないだ。

「泉だ」

<よう、どうした?>

「調べて欲しい奴がいる。出来ればオープナーもつけてくれ」

<詳細を頼む>

 いつもとは異なる要請に、ドルフは思わず声を低くした。