桜下に見、往々にして炎舞


 ──爆弾が設置されていたレストランから数百メートル離れた場所にあるカフェの前には、数台のパトカーがランプだけを点灯させて無造作に駐められていた。

 出入り口は例の黄色いテープで囲まれ、数人の警官が野次馬を牽制するように立っている。

 当然だが刑事もいて、何やら物々しく会話を交わしている。

「いつまで寝てる」

「今度はなんだよ」

 入り口で待っていたブランドンは、不機嫌な泉の背中に手を添えて中に促した。

 渋々(しぶしぶ)踏み入ると、前回のレストランより少し狭いが長く感じる。

 カウンター席が多いと言った方が正しいのか、コーヒーくらい飲ませろとごねる泉を、とにかく奥に行けとせきたてる。

 顔をしかめて細長い店内を進み、トイレへと続く木製の扉の前にいた警官がブランドンに軽く挨拶をして扉を開いた。