桜下に見、往々にして炎舞

 何かに絶望でもしたのか、蒼白で口元には気味の悪い笑みが張り付いている。

 これはやばい、悲壮感が半端無く漂ってくる。

「いいから落ち着け。な?」

 手にあるボタンをいつ押してもおかしくはない。

 なんだって人の少ない方に来たんだと思いつつ、向こう側じゃなくて良かったと安堵もした。

「何があったかは知らないが、こんなことしたって何にもならないぞ。これからの人生には良いことだってあるかもしれないだろ?」

 一生懸命なだめていると、男の背後に影がちらついた──それが人間だと気付いたときには、爆弾男の後頭部に回し蹴りが炸裂していた。