桜下に見、往々にして炎舞

「何してるんでしょうかね?」

「さあな」

 二人は作業を始めた事を確認し、邪魔をしないようにとトイレから出て待つことにした。

「所でクーパー刑事。彼とはどこで知り合ったんです?」

 待っている間が暇なのか、警官がふいに尋ねる。

 ブランドンはめんどくさそうにしながらも、確かに暇だと感じて口を開いた。

「ありゃあ三年ほど前だったかな。ナイアガラの滝に行ったときだ」

「それはまた」

「娘が滝を見たいって言ってね。丁度非番だったし」

 四十二歳のブランドン刑事にはケイトという七歳の娘がいる。

 家族を何よりも愛するブランドンが、大きな滝が見たいと言い出した愛娘の要望を断れるはずもない。