桜下に見、往々にして炎舞

「おっと、動くなよ」

 銃口を向けられている状態で動けるかよと思いながら、なんとか出来ないものかと打開策を練る。

 だが、どう考えても形勢逆転とはいかない。

 そんなとき、微かに地面を踏みしめる音が聞こえた。

「いるんだろう! 出てこい」

 それは、サヴィニオにも聞こえていた。

「来るな!」

「貴様は黙ってろ」

 泉を軽く睨みつけ、音のした方に意識を向ける。

「出てこないとこいつを殺すぞ。いいのか!」

 しばらくして、ゆっくりと出てきたベリルに口の端を吊り上げる。

「蹴って寄越せ」

 肩まで上げた手にぶら下がっているハンドガンをあごで示した。

 ベリルは無言で男を見やり、刺激しないようにと鈍い動作で銃を地面に置き、蹴ってサヴィニオの側に寄せる。