桜下に見、往々にして炎舞

 何度も死地に陥っただろうに、そんな場所から離れてもなお、叔父には死がつきまとっていたのか。

 戦場でもない所で、どうして叔父は死ななければならなかったんだ。

 今までの報いだとでも言いたいのか。

 だったら、どうしてあいつはまだ生きている。

 許せる訳がないだろう──ああ、だめだ。

 気分がどんどん闇に墜ちていく。

 奥歯を噛みしめて拳を握りしめたとき、背中を軽く二度叩かれた。

 振り向くと、ベリルがすでに作業に戻っていた。

 それにやや呆けたが、何事もなく準備を続けているベリルに何故だか安心して作業を再開する。

 ──そうして、完成した大小の黒いプラスティックの物体と確認の終えた武器を二人は見回した。