「なんだよ」

「不満はないのか」

「俺だけでそれ以上の説明はいるのか?」

 他に仲間がいたならば丁寧な説明をしたかもしれないが目の前には泉しかいない。

 いくらなんでも簡素な説明だったかと思ったものの、それを理解した泉に感心して口角を上げると地図を仕舞う。

「さてと、手伝ってくれるか」

 泉は早速、運んできたプラスチックケースのいくつかを開けて、入っているものを確認しながら一つ一つ取り出していく。

「指示を頼む」

 大小の電子機器やコードを並べ、工具を前に二人は組み立て作業に取りかかった──