リベリア共和国──西アフリカに位置する共和制国家は北にギニア、西にシエラレオネ、東にはコートジボワールと国境を接している。
南は大西洋に面しており、海岸の多くはサンゴ礁やマングローブの密林に覆われている。
内陸部は草原で農地は国土の一パーセントほどと限られていた。
首都はモンロビア。
リベリア最大の都市でメスアルド川に囲まれた港湾都市である。
道路のほとんどは舗装されておらず、高温多湿の熱帯気候で時折、ハルマッタンと呼ばれる砂混じりの熱風が吹く。
エチオピアに次いで古く、二度の断続的な内戦が起きた波乱の歴史をまとう国は、いまも不安定だ。
泉たちを乗せた輸送機は、内戦前には使われていた滑走路の一つに降下していく。