爆弾製造の指南役と連絡が取れなくなり焦った彼らは、今まで教わってきた知識を使い自分たちで造ることにした。

 しかし、彼らは目の前で製造過程を見ていた訳ではなく、メールで送られてきた製造方法に添って作成していたに過ぎなかった。

 起爆装置となる電子機器も送られていたため、新しい爆弾となると自分たちだけではにっちもさっちもいかず、途方に暮れながらもなんとか造ろうとしていた。

 もう少し泳がせておくつもりだったが面倒になった──そんなベリルの言葉に、雑な対処もするのかと泉は目を丸くした。完璧主義という訳ではないらしい。

 どのみち、彼らから先に続く情報を得られないことは解っていたし、野放しにしておけるほど寛容になってもいられない。

 素人集団はこれで解散を余儀なくされたことになる。

 だが、そこに所属していたという事実が消えることはない。