桜下に見、往々にして炎舞

「どのみち、成功する見込みのない依頼はキャンセルした方が良い」

「キャンセルなんか出来るかよ! 相手はホルガーだぞ!? ──あわわ」

 思わず口を滑らせたオーブリーにベリルは眉を寄せた。

「ホルガー? ホルガー・ベルゲン」

「知ってる奴か」

「狂った芸術家」

「なんだよ爆弾狂か」

 ホルガー・ベルゲン。

 ドイツ人の四十二歳。

 サヴィニオと同じく、その技術を安易に売り渡している。

「随分と人気がある」

「知らねえよ」

 煙たがられるほど何かをした覚えは──

「してるか」

 色々と思い出して頭を抱えた。