桜下に見、往々にして炎舞

「く、くそ!」

 なんなんだよこいつら!?

 この数で負ける訳がない、楽な仕事だと思っていたのに、どうしてか初めから形勢不利だ。

 仲間はまだ三人残っている。

 なのに、勝てる気がしない。

 程なくして、ドタバタと騒がしかった室内の音はぱたりと止み、点(つ)いた電灯の下に立っているのは泉とベリルの二人だけになっていた。

 ぱっと見、倒れている男たちはそこら辺にいる若者のようだ。

 しかしその風体は、ひと癖もふた癖もありそうな面構えをしていた。

「こいつはマフィアか?」

「だろうね」

 マフィアもピンキリで、イタリアマフィアよろしくな重厚なものから、街のチンピラに毛が生えたようなものまである。

 今回は毛の生えた方だ。

「お前の案が功を奏した」

「それは皮肉か」

 しれっと発して伸びている青年たちを拘束しているベリルに眉を寄せる。