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「俺、今月末でココ辞めるから」

「「ええええっっ!!」」


 突然のナオちゃんの辞めます宣言に、

 アタシたち、叫ぶしかなかったわ。


「どーして?! ナオちゃん?! 店長になんかされた?」

「もしかして襲われた?!」



「……いや、違うから」



「「「じゃあ、どうしてっ?!」」」



「……」


 質問攻めのアタシたちに困り果てた様子のナオちゃんだったけど。


「まあ、すぐ近くの店だし。時々顔出すからさ」


 なんて、あっさり去って行ってしまったわけ。


 ショック!

 その夜は、お客もほったらかしで皆で飲みまくったわよ。

 ヤケ酒に、ヤケダンス。

 店中、大変なことになってたわ。


 
 アタシ。

 ナオちゃんのこと、本気で好きなのよね。

 なんていうの?

 カッコいいのよ、とにかく。

 そしてカワイイの。

 オンナじゃなくても惚れるタイプよ、あのナオちゃんは。


 でもね。

 分かってるの。

 アタシには振り向いてくれないってこと。


 だってそうでしょ?

 アタシはオトコ。

 ナオちゃんにそっちの気が無い限り、

 アタシがナオちゃんの彼女になれることなんてありえないのよ。