*梓紗Side*
もう入院してから2週間これはおかしい。
やっぱり先生に聞きにいかなきゃ。
足を先生の診察室まで動かした。
「先生...失礼します...」
「梓紗ちゃん...?どうかした?」
「尋ねたいことが...座ってもいいですか?」
「うん、もちろんだよ。」
「先生、私はいつになったら退院できるんですか?」
「梓紗ちゃん、これから話すことよく聞いてね。」
「はい。わかりました。」
そう言って先生は全てを話した。
難病にかかったこと、
もう病院生活ってこと、
退院できないってこと、
それから...
薬がないってこと。
「先生...死ぬんですか?私...」
「死ぬことはない. 死なせない。」
「どんなことが起こりますか...」
「1ヶ月を過ぎれば吐き気との戦いが始まると思う。
食欲もなくなるそれは薬でおさえるから。」
「そんな...龍也とも一緒に居られなくなっちゃうじゃないですか..」
「龍也くんは君の事を守るって言ってたよ。大丈夫、大丈夫だから。」
私は泣いて、泣いて、ただひたすら泣いた。
辛いのは自分だけじゃない。わかってる。わかってるよ。
でも、、、龍也と一緒に居られなくなる
この現実から今はただ逃げたいんだ。
ごめんね。我儘言って、、、

