【完】ある日、恋人を購入した。


「!」



みきほさんはそう言って、あまりにもおもしろそうにあたしを見つめてくるから…



「いや、ほら、だって…もしかしたら将来結婚するかもしれない相手じゃないですか!

そりゃあいろいろ考えますよ、ぜったい!」



あたしは顔を真っ赤にしながらそう言って、言い訳をした。


…まぁ、完全に否定は出来ない。たぶん。

だってこういうこと相談するのは、そういうことだって自分でもそう思うし。

それに…だって、尚叶くんは見た目がカッコ良すぎる。


長身だし、髪は綺麗な黒髪だし、でも目はパッチリしてて可愛いし。

そんな尚叶くんと目がちょっとでも合うとどれだけドキドキさせられるか…。



「…まぁ、そうね。でも、二人がどうなるか楽しみにしてるわ。

また相談してね」



そしてみきほさんはそんなあたしにそう言うと、ニコリと優しく笑った。

…それでも、みきほさんは一番頼れる存在だから凄い。