「…凄いね。練習した?」
「ええ?そんなわけないじゃん、言う言葉は尚叶くんが決めたんだし」
「…そうだけどさ」
「じゃあ次は尚叶くんね、」
そう言って、あたしは尚叶くんが言う言葉を考える。
「…じゃあ、あたしのとおんなじやつで」
「うん」
あたしがそう言うと、尚叶くんはあたしの不敵な笑みには気づかずに、「赤巻き紙青巻き紙…」と言っていく。
けど、ちょっとゆっくりめだから…それって早口言葉って言わないじゃんね。
まぁ、いいけどさ。ほんとはこんな対決がしたかったわけじゃないから。
そして、尚叶くんが「黄巻き紙」と言った瞬間…
「はい駄目終了ー」
「え、何で!ちゃんと言えたのに!」
「…15文字以上喋ったでしょ」
「……ア」
あたしはそう言って、意地悪な笑みを尚叶くんに向けた。
【罰ゲーム/おまけ③】
(そんなの無しだよ、引っ掛けだよ!)
(文句言わないの。ほらチューして?)
(…っ…)

