【完】ある日、恋人を購入した。


そう思いながら、また思い切り泣いて…でもまだ泣き足りなくて、うずくまる。

そしてそれと同時に、あたしはこんなに尚叶くんに惹かれていたんだと気づかされる…。


…尚叶くん…





その後あたしはやがて少しだけ落ち着くと、静かに尚叶くんとの思い出を頭の中に思い浮かべた…。


初めて尚叶くんと会った時のこと。

一週間の短すぎるお試し期間。

尚叶くんのマンションに行って、尚叶くんを「買おう」って決めた時のこと。

物足りなさを感じた映画館デート。

会社での元カレの存在がバレた気まずい飲み会。

だけど、そのあと尚叶くんから誘ってくれた温泉旅行…。


全てを思い出すと、あたしは……




でも…その時。



「あれ?友香ちゃん早いね」

「!」



ふいに、背後から聞きなれた声が降ってきた。


…シュウさん…。