【完】ある日、恋人を購入した。


泣き続けているあたしの背中と頭に、尚叶くんの腕や手が回ってきて…あたしはふいに正面から尚叶くんに抱きしめられた。


尚叶くん…!?


その腕は、少し震えているけれど…尚叶くんが、抱きしめている腕の力を強くして、あたしに言う。



「…ごめん。これで最後にするから」

「…」

「1コだけ、聞いて」

「?」



尚叶くんはそこまで言うと…びっくりしているあたしの耳に、口元を持って来て…小さく囁いた。



「…俺…友香のこと、好きだよ。これから、離れても…ずっと」

「!!」



そして、尚叶くんはそこまで言うと…


ふいに少しだけ、あたしを抱きしめている体を離して…



「…っ、!?」



初めて、あたしにキスをした。