【完】ある日、恋人を購入した。


っていうか、寒い。外はさすがに寒すぎる。


あたしはそのあまりの寒さに身震いすると、すぐに中に入ろうとした。




しかし…





「…友香?」

「!」



一歩だけ、足を店内に戻したその時…

あたしはふいに、聞きなれた声に名前を呼ばれた。


…この声は…


その声を耳にした直後、あたしは店に戻ろうとしたその足を、ピタリと止める。

昨夜と同じ、大きく深い心臓の音が鳴る。


声がしたのは、夕べここで彼を見かけた場所とは少し違う位置。

あたしはその声に、ゆっくりと…声がした方を、振り向いた。



「…!!」



そこにいたのは…



尚叶くんだった。